マリーゴールド あいみょん|弾き方解説と練習のコツ

楽譜

あいみょん「マリーゴールド」は、ベース歴3〜6ヶ月くらいの“初めての本番曲”にぴったりの1曲です。
ベースラインだけでなく、ギターやドラムのパートも比較的シンプルなので、初スタジオ・初ライブ・文化祭の課題曲としても最適。
ゆったりとした8ビートが中心で、基本的なテクニックだけで演奏できます。

この記事を読むと分かること

  • 『マリーゴールド』のベースの難易度とおすすめレベル
  • 初ライブでも安心な演奏のポイントと練習の進め方
  • 本番で迷いやすいキメ・フィル・休符の注意ポイント
  • 通常版TAB譜・簡単アレンジTAB譜の違いと選び方

まずは自分に合う楽譜をチェックしよう

通常版TAB譜
(原曲ほぼそのまま)
・ベース歴3ヶ月〜目安
・原曲のベースラインをしっかりコピーしたい
・初ライブや発表会で「ちゃんと弾き切りたい」人向け
簡単アレンジTAB譜・ベースを始めたばかり〜3ヶ月程度
・まずは1曲通して完走したい
・難しいフィルやキメを少しやさしくしたい人向け

初ライブ・初スタジオで失敗したくないなら、
「ちゃんとしたTAB譜」を1枚持っておくのがいちばんの近道です。

独学で耳コピや無料TABにチャレンジするのも良いですが、マリーゴールドはキメ・フィル・休符の位置が少しでもズレると一気に“素人感”が出やすい曲です。
そこを避けるために、現役のプロベーシストが作成したTABでは、

  • 本番で迷いやすいキメの入り方
  • フィル(動くフレーズ)の正しい音程とリズム
  • 休符の長さや音を切るタイミング

といった部分を細かく譜面に落とし込んであるので、
「この通りに練習すれば、本番で安心して弾ける」状態まで最短距離で持っていけます。

『マリーゴールド』ってどんな曲?

「マリーゴールド」は、あいみょんのメジャー5枚目のシングル。ワーナーミュージック・ジャパン内のレーベル「unBORDE」から2018年8月8日に発売された。『第69回NHK紅白歌合戦』歌唱曲

Wikipediaより引用

曲名の「マリーゴールド」は花の名前。あいみょん氏は「色々な花言葉を持つマリーゴールドのように、色々な捉え方ができる曲であってほしい」と語っています。

歌詞はどこか切ないラブソングで、「麦わら帽子」など夏の情景が浮かぶようなフレーズが印象的。
ベース的には、素直な8ビートで歌をしっかり支えるタイプの曲なので、基礎固めにも最適です。

作詞作曲したのは誰?

マリーゴールドの作詞作曲はあいみょん本人。
「君はロックを聴かない」「愛を伝えたいだとか」「ハルノヒ」など、多くのヒット曲を生み出しているシンガーソングライターです。

シンプルで耳に残るメロディとコード進行は、聴き手にすっと入ってくるキャッチーさがあり、
ベースラインもそれを活かすように分かりやすく・覚えやすいフレーズで組み立てられています。

演奏の難易度は?初心者でも大丈夫?

テンポはゆったりめの106で、フレーズは8ビート中心。
ベースの演奏難易度はそこまで高くないので、ベース入門〜初心者が「ちゃんと1曲弾けるようになる」ための曲としておすすめです。

とはいえ、ところどころに

  • フィルと呼ばれる少し動くフレーズ
  • イントロ・エンディングのキメ(全員で揃えるリズム)

など、最初は少し戸惑いやすい部分もあります。
ですが、どれもしっかり練習すれば弾けるレベルのフレーズばかりなので、初めてのコピー曲としてちょうど良い難しさです。

おすすめレベルの目安

  • ベース歴:1〜6ヶ月くらい
  • ルート弾きで8ビートならなんとなく弾ける
  • 初めてのスタジオ・文化祭・ライブで「失敗したくない」

↑ このあたりの方に特にフィットする譜面になっています。

必要なテクニックはスライド奏法のみ!

Cメロの最後のフレーズ

演奏スタイルは、指弾きかピック弾きでの8ビートが中心。
ハンマリング・プリング・スラップ奏法は一度も出てきません。
唯一押さえておきたいのが「スライド奏法」です。

スライド奏法とは、弦を押さえたまま指を滑らせて、音程を上下させる奏法のこと。
グリッサンド奏法とも呼ばれます。

  • コツ①:強く押さえすぎない
    力任せに押さえると指が滑らず、音程を変えるのが難しくなります。
  • コツ②:左手の親指を少し浮かせる
    スライドするときは、ネック裏の親指の力を抜いてあげると滑りやすくなります。

参考になるYoutube動画はこちら↓

ゆったりとしたBPM

BPMは「Beats Per Minute」の略で、1分間に何回拍があるかを表す数値です。簡単に言うと曲の速さを示す単位です。例えば、

  • 60〜90 BPM:ゆっくりとしたバラード
  • 100〜120 BPM:一般的なポップス
  • 180 BPM前後:速いロック系の曲

マリーゴールドは106 BPMなので、一般的なポップスの中ではややゆったりしたテンポ。
ビートも8ビートで、初心者でも無理なくついていける速さになっています。

難易度が不安なら簡単アレンジ譜から始めよう

「まだベースを始めたばかりで不安…」「いきなり通常版はちょっと怖い」という方には、
簡単アレンジ版のTAB譜がおすすめです。

簡単アレンジ譜は、ベースをこれから始める方・始めたばかりの方向けに、

  • 難しいフィルを少しシンプルに
  • キメもタイミングが分かりやすい形

といった調整をしながらも、原曲の雰囲気やカッコよさは残したままになるように作っています。

好きな曲なのに、難易度のせいで諦めてしまうのはもったいないですよね。
好きな曲を練習することが、いちばんの上達の近道です。

まずは簡単アレンジで1曲完走 → 慣れてきたら通常版TABにステップアップ、という使い方もおすすめです。

演奏のポイント

マリーゴールドは、ゆったりとしたテンポのシンプルな8ビートが中心。
リズムをたっぷり感じながら、安定したビートをキープすることが一番のポイントです。

イントロ・エンディングのキメは「休符」を意識しよう

休符とは「音を出さないお休みの部分」のこと。
ベーシストは特に休符を意識することがとても大切です。

バンドの中でベースとドラムはリズム隊と呼ばれますが、ドラムは構造上、音をピタッと止めるのが難しい楽器です。
その分、ベースが「どこで音を止めるか」をコントロールすることで、曲全体のノリが引き締まります。

イントロ・エンディングのキメは、
「ター タ タタ」
のように、音を出すところと出さないところのメリハリを意識して演奏してみましょう。

イントロ・エンディングのキメ

キメの細かいリズムの割り方や休符の長さは、耳だけで追うとどうしても曖昧になりがちです。
本番でカッコよく決めたい人は、ぜひTAB譜で一度しっかり確認してみてください。

マリーゴールドの楽譜の読み方

販売されている『マリーゴールド / あいみょん』のタブ譜付きエレキベース譜面の、楽譜の読み方・記号の意味について解説していきます。

五線譜とTAB譜の二段譜の読み方

五線譜とTAB譜の二段譜

楽譜は、上の段が五線譜、下の段がTAB譜の二段譜になっています。
ギターやベースの楽譜ではよく見られる表記で、書き方は違いますが、基本的には同じ内容が書かれています。

五線譜

  • 特徴: 音の高さを視覚的に表現します。
  • 役割: 音程・リズム・調号・拍子記号など、音楽理論的な情報を伝えます。
  • メリット: 音楽理論を学ぶうえで役立ち、他の楽器とのアンサンブルでも共有しやすいです。
  • デメリット: 弦・フレットの位置までは分かりにくいです。

TAB譜

  • 特徴: 弦の番号とフレット番号で、具体的な押さえ方を視覚的に表現します。
  • 役割: どの弦のどのフレットを押さえるか、スライドなどの特殊奏法も指示します。
  • メリット: 弦楽器初心者でも直感的に理解しやすく、すぐに音を出せます。
  • デメリット: 音程や理論的な情報は五線譜ほど分かりやすくありません。

二段譜は同時進行で読み進めるのがポイントです。
TAB譜でポジションを確認しつつ、五線譜でフレーズ全体のリズムや流れをチェックすると、コピーの精度がぐっと上がります。

2段セットで読み進めていく

使われている音楽記号

マリーゴールドの楽譜を読むときに知っておきたい記号は以下のとおりです。

  • スライド
  • スタッカート

スライド

音符から生えている曲線がスライド

スライド奏法とは、押さえたフレットを離さずに、指を滑らせて音程を上下させる奏法です。
曲線が上向きなら音が高くなるほうへ、下向きなら低くなるほうへスライドします。
上の譜例では、5フレットから音が高くなるほうへスライドしていきます。

スタッカート

2番Bメロのフレーズ

スタッカート (staccato) とは、イタリア語で「分離した」という意味の音楽用語で、音を短く切って歯切れよく演奏する奏法です。
楽譜上では、音符の上か下に「・」の点をつけて表します。

マリーゴールドのようなポップスでは、スタッカートをどこまで効かせるかでノリがかなり変わります。
TAB譜で指定されているスタッカートを目安に、いろいろ試してみてください。

マリーゴールドの練習方法

まずはメトロノームを使って、ゆっくりのテンポから練習しましょう。

いきなり原曲テンポで練習すると…

  • 弾けなくて挫折してしまう
  • ミスした指やリズムの癖がそのまま定着してしまう
  • 細かいニュアンスを確認できず、演奏が荒いままになる
  • バンドで合わせたときに、周りの音を聴く余裕がなくなる

など、上達をジャマする原因になってしまいます…!

まずはテンポ60くらいから、ミスをせずに弾けるテンポで必ず練習してください。
一見遠回りに思えますが、じっくり焦らず練習することが結果的に一番早く上手くなるコツです。

演奏に必要な機材

4弦ベースで演奏可能な楽曲です。特別な機材は必要ありません。
原曲はジャズベース系のサウンドが使われていると思われますが、プレシジョンベースでも十分「それっぽく」演奏できます。

ベースの音作り

低音域・中音域・高音域をバランスよく出しつつ、休符もはっきり聴こえるようなクリアな音作りがおすすめです。
ベースの素直な音で十分カッコよくなるので、エフェクター類も特に必須ではありません。

まとめ

テンポ106
キーD Major
チューニングレギュラーチューニング(E-A-D-G)
必要な弦の本数4弦以上
難易度入門〜初心者向け
身につくポイント8ビートの安定感/キメと休符の意識/スライド・スタッカートの基礎
音作り低音域・中音域・高音域をバランスよく。休符がはっきり聞こえる設定。

ベースを始めて少し経って、「そろそろ1曲ちゃんと仕上げたいな」と思ったタイミングで、
マリーゴールドは最初の“本命曲”としてぴったりです。

独学だけで進めるよりも、キメ・フィル・休符までしっかり書かれたTAB譜を1枚持っておくと、
初ライブやスタジオでも自信を持って演奏できるようになります。

べーやん

楽譜が大の苦手な“元・落ちこぼれ組”から、メジャーサポートやレコーディングも経験するプロベーシストになりました。

バンドスコアやネットTABに振り回された経験から、
「正確で、現場で本当に弾きやすいTAB譜」づくりに
こだわって活動しています。

このブログでは、独学〜初心者・中級者向けに、TAB譜付きの解説や、現場目線のベースのコツを発信中。
ベースを長く楽しく続けるお手伝いができたらうれしいです。

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