何なんw 藤井風 ベース TAB譜|弾き方解説と練習のコツ

楽譜

藤井風の何なんwは、ハネた16ビートのリズムでグルーヴィーに動き回る上級者向けのベースラインになっています。
独特なニュアンスのスライドやサビでのユニゾンなどの演奏しがいのあるフレーズや、往年のモータウンを思わせるベースラインはベースを演奏するのが好きな人ほど楽しく感じるまさに玄人向けの楽曲です。

この記事を読んでわかること

  • 『何なんw』のベースの難易度
  • 演奏に必要なテクニック
  • 練習のポイント
  • 演奏に必要な機材

効率よく上達するには現役のプロベーシストが作成した楽譜がおすすめです!

エレキベース、楽譜に日常的に触れているからこそ、高精度演奏しやすい運指の楽譜作成が可能です!
さらに、世界標準の楽譜作成ソフト『Finale』を使用して作成された見やすく美しいレイアウトの楽譜で、演奏、練習がストレスなくできます!

『何なんw』ってどんな曲?

2019年11月18日にリリースされた藤井風のデビューシングルで、19歳の時に制作された曲です。
歌詞には出身地である岡山県の方言が使われており、その歌い回しから現れるグルーヴ感も魅力です。

『どこを切っても、自分らしいと胸を張って言えるような曲にしたかった』と語っており、好きな音楽、口癖などを盛り込んだこの楽曲は、複雑ながらキャッチーで底知れない音楽センスを感じます。

作詞作曲したのは誰?

何なんwの作詞作曲は藤井風氏自身が行なっています。
幼少期からさまざまな音楽ジャンルに触れ、R&B系の楽曲もあればファンク系、ジャズ系、クラシック系など、多彩な楽曲を発表しています。

何なんwはその中でもR&B系の楽曲と言えます。
R&Bはベースが非常に重要な役割を担うジャンルで、演奏しがいのある音楽です!
この曲も例に漏れずベースラインは魅力が満載で、弾けば弾くほどベースという楽器の奥深さを感じる曲です。

何なんwの難易度は?初心者でも演奏できる?

ゆっくりのテンポ(90)ですが、ベースのフレーズはとても動きます。
難しい運指も多く、初心者の方には非常に難しいでしょう…

スライドのもったりとしたニュアンスは、しっかり原曲を聴いてニュアンスをコピーする必要があります!

また、16ビートのハネるリズム(Half Time Shuffle)ユニゾン(他の楽器と同じフレーズを弾く)などの、バンドアンサンブルで意識するポイントも多く、難易度は上級者向けの楽曲です。

16ビートのハネるリズム(Half Time Shuffle)

通常このようなリズムは全て均等な長さで『タカタカ タカタカ…』と演奏します。

ですが、何なんwでは『 カタ』と演奏します。

このように16分音符をハネて演奏することで、この曲のR&Bらしい魅力が演奏できるので、ハネ感をしっかりキープする必要があります。

『何なんw』の実際のフレーズだと

2番Bメロのフレーズ

こちらをそのまま演奏すると
『ターーー ターーー ターーツ ターーー ターーー ターーー ターーー タカター』
といったリズムですが
『ターーー ターーー ターーツ ターーー ターーー ターーー ターーー タカター』
のように演奏する必要があります。

他のパートと同じフレーズを演奏するユニゾン(Unison)フレーズ

2番サビなどにあるユニゾンフレーズ

サビの最初の『何なん』という歌詞の後には印象的なピアノフレーズが続きます。
ベースもところどころで同じフレーズを演奏していて、よりこのフレーズを印象付けています。
ユニゾンフレーズはぴったり合わせるとかっこよくなるので、よりアンサンブル能力が求められるポイントです!

また、このフレーズもハネのリズムで演奏するので
『タンタン ンタラタ タカタカ ンタカタ』
ではなく
『タンタン ンタラタ タカタカ ンタカタ』
のように演奏します!

休符もハネのリズムを意識する必要があります。

赤く囲った部分のリズムは『ンタカタ』ではなく、『ンタカタ』のように、小さいツを入れるイメージで演奏します!

難易度に不安があったら簡単アレンジの楽譜で練習しよう!

簡単アレンジされた譜面は、ベースをこれから始める方、始めたばかりの方向けにアレンジされています。
原曲のベースラインの良さは残して、楽しくかっこよく演奏できるように作成されています!

難易度の問題で好きな曲が演奏できないのは勿体無いですよね
好きな曲を練習することはモチベーションが上がり、結果的に早く上達することに繋がります!

この機会に楽譜を手に入れて、好きな曲で早く上達しましょう!

演奏のポイント

往年のR&Bを思わせるベースラインがこの曲の魅力を引き立てています!
ハネのリズムしっかり音を伸ばすこと(音価)を意識して、バンドアンサンブルを力強く支えることが演奏のポイントです!

フィーリングにこだわりたい人はR&Bを聴き込もう!

R&Bはリズム・アンド・ブルースrhythm and blues)の略称で、ブルースやジャズ、ゴスペルなどのジャンルが融合した音楽ジャンルで、日本では鈴木雅之、久保田利伸などのミュージシャンがR&B系の音楽を発表しています。

ベースラインはリズミカルでよく目立ち、楽器隊の中では主役級に活躍します。
R&Bの歴史で重要な『モータウン(Motown Records)』というレーベルの楽曲はいくつか聴いておきたいところです!

チェックしておきたいモータウンレコードの楽曲

Marvin Gaye – What’s Going On
R&B系のベーシストの巨匠『ジェームズジェマーソン』の代表的な演奏曲で、この楽曲のプレイに影響を受けたベーシストは数多くいます。
『何なんw』ではBメロのベースラインに近いニュアンスのフレーズが出てきます。

The Jackson 5 – Want You Back

特徴的なユニゾンフレーズはもしかしたら聴いたことがあるかもしれません。
『何なんw』のサビのフレーズのニュアンスの参考になるでしょう!

何なんwの楽譜の読み方

販売されている『何なんw / 藤井風』のタブ譜付きエレキベース譜面の楽譜の読み方、記号の意味について解説していきます!

五線譜とTAB譜の二段譜の読み方

五線譜とTAB譜の二段譜

楽譜は二段譜と呼ばれる記法を使っています。
五線譜とTAB譜の二段譜はギターやベースなどの弦楽器の楽譜でよく見られます。
上の段が五線譜、下の段がTAB譜になっていて、書き方が違うだけで内容は同じです。

五線譜

  • 特徴: 音の高さを視覚的に表現します。
  • 役割: 音程、リズム、調号、拍子記号などの音楽理論的な情報を伝えます。
  • メリット: 音楽理論を学ぶ上で役立ち、他の楽器とのアンサンブルにも対応しやすいです。
  • デメリット: 弦楽器特有の奏法(押さえる弦やフレットの位置)は分かりにくいです。

TAB譜

  • 特徴: 弦楽器の演奏方法を視覚的に表現します。
  • 役割: どの弦のどのフレットを押さえるか、特殊奏法(ハンマリング、プリングなど)を指示します。
  • メリット: 弦楽器初心者でも比較的理解しやすく、演奏方法を具体的に示します。
  • デメリット: 音の高さが分かりにくく、音楽理論的な情報は得られません。

二段譜は同時進行で読み進めていきますので、下の楽譜は4小節分ということになります。

二段セットで読み進めていく

使われている音楽記号

何なんwの楽譜を読む時に知っておきたい記号は以下のとおりです。

  • Half Time Shuffle
  • ハンマリング
  • スライド
  • バツ印の音符

Half Time Shuffle

16ビートのハネるリズム(Half Time Shuffle)項目で解説した、16分音符のハネるリズムで演奏することを指示する記号で、楽譜の冒頭部分に記載されています。

ハンマリング

6フレットと7フレット間の曲線とh.がハンマリングを表している

ハンマリングは、右手で弦を弾かずに、左手だけで音を出すテクニックです。弦を叩くように押さえることで、2つの音を連続して出します。

ハンマリングについて解説しているおすすめのYoutube動画はこちらです!

スライド

スライド奏法とは、押さえたフレットを離さずに、指を滑らせて音程を上下させる奏法のことです。

音符から生えている曲線がスライド

こちらのパターンでは5フレットから高い音へスライドしますが、行き先は決められていません。
お好みのタイミングで音を止めましょう!

こちらのパターンでは2フレットから3フレットへといったように、行き先が決められています!

バツ印の音符

バツ印の音符は音程の無い音を楽譜に表す時に使われます。

音程のない音というのは、ドラムのような打楽器や、チャカチャカとしたギターのカッティング、ブォーンといったベースのスライドなどの音は、ドレミの音程が明確でなく、音程がない音と言えます。
そうした音を楽譜に書く時にバツ印の音符は使われます。

何なんwの楽譜では、ゴーストノートと呼ばれる弦をミュートした状態でピッキングする奏法を指します。

演奏に必要な機材

原曲に忠実に演奏する場合は5弦ベースが必要です!
販売している楽譜は4弦ベース用のタブ譜も記載されていますので、5弦ベースをお持ちでなくても演奏可能となっています!

括弧の中が4弦ベース用のタブ譜になっています

ベースの音作り

低音域強めの、太く温かみのあるサウンドにすることで往年のR&Bらしさが表現できます!
必要なエフェクターは特にありません!

本家の音源はジャズベースの音と思われますが、R&B系のジャンルとプレシジョンベースは相性がいいのでベースのタイプはお好みで選びましょう!

まとめ

テンポ90
キーD Major
チューニングレギュラーチューニング(B-E-A-D-G)
必要な弦の本数5弦以上 (販売している楽譜は4弦ベースでも演奏可)
難易度上級者向け
音作り低音域強め太く温かみのあるサウンド!

難しいポイントはたくさんありますが、大きくレベルアップできるでしょう!
演奏できたら『この人本当に上手い人だ…』と思われること間違い無し!

今すぐ楽譜を手に入れて周りと差をつけましょう!

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