何なんw 藤井風 ベース TAB譜|弾き方解説と練習のコツ

藤井風「何なんw」のベースで面白いのは、長く響かせる音の間に、短いゴーストノートや細かな半音の動きが入るところです。フレット番号を順に追うだけでなく、どこまで音を伸ばし、どこで切るかを考えると、動きの多いフレーズにもまとまりを作れます。

この記事では販売中の通常版TABから、ゴーストノート、ハンマリング、スライド、4弦用の括弧を取り上げます。通常版は上級向けですが、4弦ベースで使う代替位置も記載されています。4弦で弾けることと、簡単なアレンジであることは別なので、購入前に譜面の読み方を確かめてみてください。

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「何なんw」の背景と、ベースを聴く楽しさ

藤井風の公式ストアの作品紹介では、「何なんw」「もうええわ」は2019年末に配信された楽曲として紹介され、岡山弁の歌詞にも触れられています。「何なんw」の作詞・作曲は藤井風、アルバムのサウンドプロデュースはYaffleが担当しています。

歌を聴きながら、ベースが同じ音を保つ場所と、細かく動く場所を探してみましょう。ここで紹介するFのフレーズとGのフレーズを見比べるだけでも、拍の頭を置く動き、短い打音、半音ずつ上がる動きが使い分けられています。難所だけを速く弾く練習にせず、前後の落ち着いた音とのつながりを聴くのが練習の手がかりになります。

通常版の難易度と「Half Time Shuffle」の読み方

販売ページでの通常版の難易度は上級。PDF冒頭のテンポ指定は4分音符=90で、「Half Time Shuffle」と書かれています。テンポの数字だけなら速すぎなくても、弦をまたぐ細かな動きや、短い休符を含むフレーズがあるため、押さえる位置だけでなくリズムと消音にも準備が必要です。

Half Time Shuffleを、単に「16分音符を全部ハネさせる」という意味で覚えるのは避けましょう。Bernard Purdie本人によるレッスンでは、その一例であるPurdie Shuffleを、三連の流れと、1小節の3拍目に置くハーフタイムのバックビートの組み合わせとして説明しています。これはグルーヴの一般的な説明で、この曲のすべての音を一律の長短比に置き換える指示ではありません。

練習では、まず4分音符の拍を取りながら譜面の音符と休符の位置を確認し、その後で公式音源に合わせて、短い音の入り方や切り方を聴き比べる方法がおすすめです。細かい音だけを追って拍が前へずれる場合は、長く伸ばす音と拍の位置に戻ると、直す場所を見つけやすくなります。

F・61〜62小節:伸ばす音と「×」を分ける

何なんw通常版61〜62小節。61小節の3拍目は付点8分音符と×の16分音符、続く4拍目は通常の音符。
通常版264496、PDF3ページの61〜62小節。小さい画面では横に動かして読めます。

上段の五線譜と下段のTABは、同じ時間の流れを上下にそろえて読む二段譜です。この画像は上下合わせて2小節。61〜62小節の調号はフラット1つですが、後に紹介する69〜70小節ではシャープ2つに変わっています。TABの線が弦、数字がフレットを表し、音の長さや休符は符尾・連桁と上段も一緒に確認します。数字だけ拾うと、このフレーズの「伸ばしてから短く打つ」という違いを落としやすくなります。

61小節目は、4弦3フレット、3弦5フレットと4分音符が続きます。3拍目は2弦5フレットの付点8分音符に、×の16分音符が続き、その後の4拍目は3弦5フレットです。この×はゴーストノートとして、弦をミュートして打音を出す箇所です。直前の音を伸ばし続けることとも、何も鳴らさない休符とも区別してください。

練習案は、61小節目の3〜4拍目だけを繰り返すこと。まず2弦5フレットの音を鳴らし、×の位置で押弦の力を緩めて消音しながら短く弾き、4拍目の3弦5フレットへ移ります。×で強く押さえたままだと高さのある音が残り、4拍目への移動を急ぐと付点8分音符が短くなりがちです。ゴーストの音量を上げるより、前の音が止まる位置を確かめましょう。

62小節目の終わりには3弦3フレット→4弦3フレット→4弦0フレットという移動があります。先に左手の位置だけ確かめ、前の弦が鳴り残らないかを聴いてから61小節目とつなぐと、2小節の中で音数が増える部分を整理できます。

G・69〜70小節:ハンマリングと半音の上昇をつなぐ

何なんw通常版69〜70小節。69小節には4弦6→7のh、3弦5、2弦4→5→6→7と休符を含む細かな動きがある。
通常版264496、PDF3ページの69〜70小節。小さい画面では横に動かして読めます。

69小節目の4弦6→7フレットには「h」の指定があります。最初の6フレットを弾いた後、7フレットを押さえる指を打ち付けて音を出すハンマリングです。二つとも右手で弾く場合とは、二音目の立ち上がり方が変わります。

その後は3弦5フレットを経て、2弦4→5→6→7フレットと半音ずつ上がります。運指の一案は、4〜7フレットを人差し指・中指・薬指・小指に割り当てる方法です。左手が広がりにくい場合は、小さく手の位置を動かしても構いません。指番号を守ることより、各音がつぶれず、直後の休符で止まることを先に確認しましょう。

初めから69小節目全部をつなげるより、「6→7のh」と「4→5→6→7」を別々に練習すると、音が欠ける原因を分けられます。hの二音目だけ弱いときは7フレットを押さえる位置を、半音上昇で途中の音が抜けるときは指を置く順番を見直します。最後に休符まで含めてつなぎ、70小節目の最初へ飛び込むタイミングを確かめてください。

バンドで合わせる際は、同時に動くパートがある場所の音の入りと終わりを聴き合うのも練習になります。相手と同じ旋律をそろえて弾く箇所では、音程だけでなく休みの位置もそろえると輪郭を出しやすくなります。

D・45〜46小節:行き先のあるスライドを読む

何なんw通常版45〜46小節。45小節の4弦2→3フレットにsのスライド指定がある。
通常版264496、PDF2ページの45〜46小節。小さい画面では横に動かして読めます。

45小節目では、4弦2→3フレットの間に「s」の指定があります。押さえた指を弦から浮かせず、2フレットから3フレットへ滑らせるスライドです。ここは行き先の音が3フレットと決まっています。曲線が付いている音を一律に同じ奏法とせず、hやsの文字と、その前後の数字を組み合わせて読みます。

練習案として、まず2→3だけを取り出し、指を滑らせても3フレットの音がはっきり残るかを確認します。次に45小節目全体へ戻し、3フレットへ早く着きすぎたり、その後まで音を引きずったりしないよう、音符と休符の位置に合わせてつなぎます。「滑らせられたか」だけで終わらず、次の音へ戻れるかまで聴くと、曲の中で使える動きになります。

4弦ベースで弾くには? 通常版の括弧を読む

何なんw通常版74〜75小節。74小節4拍目の5弦0に、4弦用の3弦2が括弧付きで併記され、75小節は4弦開放弦から始まる。
通常版264496、PDF4ページの74〜75小節。小さい画面では横に動かして読めます。

通常版は5弦ベースを基準に書かれていますが、PDF冒頭には、4弦ベースでは括弧の中を演奏するという案内があります。ここでの4弦は、低い弦からE–A–D–Gの標準チューニングを想定しています。括弧の数字は低いB弦を使う箇所の代替位置で、元の音と同時に重ねて弾く指定ではありません。

74小節目の4拍目には、5弦0フレットと、括弧付きの3弦2フレットがあります。標準チューニングでは、どちらも音名はシですが、3弦2フレットの方が1オクターブ高くなります。4弦で括弧の方を選べばこの箇所を演奏できますが、5弦の低い音と高さまで同じになるわけではありません。

74小節目の後半は3弦2フレット→4弦2フレット→最後のシという流れです。5弦なら最後は5弦0、4弦なら3弦2へ戻ります。続く75小節目は4弦0から始まるので、まず74小節の4拍目と75小節の頭だけをつなぎ、前の弦が鳴り残らないか確かめてください。音の高さが変わるだけでなく、移る弦も変わる箇所です。

括弧を選んでも、先ほどの69小節目にあるハンマリングや半音の細かな動きが省略されるわけではありません。通常版の4弦対応と、別売りの初心者向けアレンジを区別することが選ぶときのポイントです。通常版の全曲PDFの内容を見る

R&Bを聴き比べるときの練習テーマ

モータウンの次の2曲は、ベースの聴き方を広げる題材として紹介します。ここでは「何なんw」の制作上の影響源と断定せず、聴き比べの練習案として挙げています。曲どうしのフレーズを同じものとしてコピーするより、歌とベースが動く量の違いや、音を伸ばす長さに耳を向けてみてください。

Marvin Gaye「What’s Going On」

Classic Motownによるジェームス・ジェマーソンの紹介では、彼が演奏した曲の一つとして「What’s Going On」が挙げられています。ベーシストの背景も知りながら、歌が続く間にベースがどこで動き、どこで音を保つかを聴いてみましょう。歌とベースを交互に追い、拍の頭以外で動く部分にも注目してみましょう。その後で「何なんw」の61〜62小節へ戻ると、長い音と短い動きを弾き分ける練習につなげられます。

The Jackson 5「I Want You Back」

こちらでは、繰り返すフレーズの入りと終わりを追ってみましょう。短い動きを一つのまとまりとして聴く練習にした後、「何なんw」の69小節目を、hの二音だけでなく休符まで含めたまとまりとして弾くときの参考にできます。

音作りは、伸ばす音と短い音を聴き分けられる状態から

録音で使われたベースやエフェクターは、音色の印象だけでは特定できません。ここでは再現用の必須機材を決めず、手持ちのベースとアンプで、音の長さの違いが聞き取れる設定から始める方法を提案します。

最初はEQを極端に上げず、61小節目の音のある音符と×を弾き比べてください。低音が残りすぎて×や次の音を隠しているなら、先に左右の手の消音を確かめ、その後で低音を少し調整します。69小節目のhだけが聞こえにくいときも、音量を一気に上げる前に、押さえる位置と二音の音量差を確認すると原因を絞れます。

通常版と初心者向けアレンジの選び方

通常版は、この記事のような細かなフレーズや奏法を、曲全体の流れで練習したい方向けです。PDFは全6ページ(音楽部分5ページと案内1ページ)で、五線譜とTABを併記。5弦を基準に、4弦向けの括弧もあります。

別商品の初心者向けアレンジ264499は、販売ページで入門〜初級・初心者向けアレンジとして案内されています。通常版の難所を練習する前に、別の難易度の商品を検討したい方は、そちらの商品説明とサンプルも確認してください。この記事の譜例はすべて通常版で、初心者向けアレンジの内容を示すものではありません。

通常版264496/上級/五線譜+TAB/全6ページ
テンポ指定4分音符=90、Half Time Shuffle
通常版の弦数5弦基準(B–E–A–D–G)。4弦向けの代替位置を括弧で併記
初心者向けアレンジ別商品264499/販売表示は入門〜初級/全6ページ
販売価格各360円(税込)。2026年11月2日の販売表示。最新情報は商品ページで確認

ゴーストノートの前で音を止める、hで二音をつなぐ、スライドの行き先へ着く、括弧で自分の楽器に合う音を選ぶ。この4点を個別に確認してから前後の小節へ広げると、練習する課題を決めやすくなります。通常版の全曲を通して取り組みたい方は、商品ページで内容を確認してください。

べーやん

楽譜が大の苦手な“元・落ちこぼれ組”から、メジャーサポートやレコーディングも経験するプロベーシストになりました。

バンドスコアやネットTABに振り回された経験から、
「正確で、現場で本当に弾きやすいTAB譜」づくりに
こだわって活動しています。

このブログでは、独学〜初心者・中級者向けに、TAB譜付きの解説や、現場目線のベースのコツを発信中。
ベースを長く楽しく続けるお手伝いができたらうれしいです。

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