楽譜コンプレックスからTAB職人へ|ベーシストべーやんのプロフィール

こんにちは、愛知を拠点に活動しているベーシストのべーやんです!
このブログでは、
- 現場で使えるベースのフレーズや考え方
- ベース初心者〜中級者向けのTAB譜
- 「楽譜コンプレックス持ち」だった自分だからこそ書ける解説
を、できるだけ分かりやすくお届けしていきます。
ここでは、「べーやんって誰?」という方のために、
これまでの音楽の歩みと、このブログに込めている想いをまとめました。
子ども時代:楽譜が苦手な “落ちこぼれ” からのスタート

音楽との出会いは、小学生の頃のピアノからでした。
きっかけは、妹がピアノを習っていて、「自分もやってみたい」と思ったこと。
そのあと、小学校高学年になると、友達に誘われてトロンボーンも始めます。
ただ、この頃の自分はとにかく「楽譜が苦手」でした。
- リズムの読み方がよく分からない
- 譜読みが遅くて、合奏になるとついていけない
音楽そのものは好きなのに、譜面のせいで置いていかれるような感覚がずっとありました。

当時は本気で「自分だけ楽譜が分からない…」って落ち込んでました。いま楽譜が苦手な人の気持ちはめちゃくちゃ分かります。
人生の転機になった、中学時代のオーディション
中学生のとき、部活動でコンクールのメンバーを決めるオーディションがありました。
課題曲はゆっくりめの曲でしたが、そこから約2ヶ月間、本気で練習します。
そのとき意識していたのは、
「音符をただなぞるんじゃなくて、ちゃんと“歌わせる”こと」。
結果は、審査員全員が満点。
同級生にも「外から聴いていても圧倒的に上手かった」と言ってもらえました。
このとき初めて、
「楽譜が得意じゃなくても、
音楽として歌わせることで勝負できるんだ」
と感じられたことが、今の“歌心重視のベース”につながっています。
ベースとの出会い:一冊の雑誌と「スラップ」という言葉
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ベースを始めたのは、今からおよそ15年前。
きっかけは、好きなバンドが載っていた音楽雑誌でした。
その記事の中に「スラップ」という単語が出てきて、
「この“バチバチいうやつ”を自分でもやってみたい」
と思ったのが、ベースを選んだ理由です。
初めて「ベース楽しい!」と思った瞬間
初めて買ったベースの教則本には、スラップの曲が1曲収録されていました。
その曲が弾けるようになったときの、
「え、ベースめちゃくちゃ楽しいじゃん…!」
という感覚は今でもよく覚えています。
ここから一気にベースにのめり込んでいきました。
でも、すぐにぶつかった「譜面の壁」
一方で、すぐに躓いたのが譜面の読み方です。
- 譜面上の「×印(ゴーストノート)」の意味が分からない
- 音は合っているはずなのに、原曲のノリやニュアンスが再現できない
「何かが違う。でもそれが何か、譜面からは読み取れない」
そんなモヤモヤをずっと抱えていました。

ゴーストノートの「×」が分からなくて、ひとりで沼ってました…。同じところで止まっている人、きっと多いはず。
バンドスコアとネットTABに振り回された時代
ベース初心者〜中級者の頃は、市販のバンドスコアを使って練習していました。
しかし、ここでもまた大きなストレスがありました。
ページめくり地獄と、繰り返し迷子
- 1曲の中で何度もページをめくらなければならない
- D.S.、Coda、リピート記号が複雑で、今どこを弾いているか分からなくなる
- 通しで練習したくても、流れが完全にぶつ切りになる
最終的には「覚えちゃった方が早い」と暗記に走るのですが、
そうすると「とりあえず曲と合わせてみて楽しむ」ラインにたどり着くまでが遠いんです。
結果として、
・練習のコストがやたら高い
・曲と合わせる前に心が折れかける
という状態になり、正直、挫折にかなり近いところまで行きました。

「通しで1回弾くだけでこんなに大変なの!?」って、バンドスコアに振り回されてました。ページめくりストレス、ほんと侮れないです。
ネットTABの問題点
当時からネット上にはたくさんのTAB譜がありましたが、
- リズムが読みにくいレイアウト
- セクション表記がなく、Aメロなのかサビなのか分からない
といった譜面も多く、
「これって、本当にこのまま信じていいのか…?」
という不安を感じることも少なくありませんでした。
それでも当時の自分には、
「自分で採譜して直す」だけの耳や知識もなく、
ただひたすら戸惑いながら練習していた時期があります。
プロとして活動し始めた頃のこと
{ライブステージのイメージ写真を挿入}
ベースを始めて5年目、年齢で言えば20歳前後の頃から、
少しずつ音楽で報酬をいただく機会が増えていきました。
- ライブサポート
- レッスン
- 小さなレコーディング案件 など
このあたりから、
「これはもう、趣味の延長じゃなくて“仕事”なんだな」
と意識が切り替わっていきました。
印象に残っている現場
特に印象に残っているのは、初めて出演したフェスです。
当日は不思議と緊張よりワクワクの方が大きくて、
普段とは比べものにならないスケールのステージ、
大きなオーディエンスの熱量を浴びながら、
「ベース1本で、こんな景色の中に立てるんだ」
と実感しました。
その後、メジャーアーティストのサポートも経験し、
求められるクオリティや準備の濃度が一気に上がりました。
そこではまさに、
「ここが“プロの基準”か…」
と、身をもって叩き込まれました。
楽譜コンプレックスから生まれた「TABづくりの哲学」

そんな経緯もあり、
今の自分の活動の大きな柱のひとつが「TAB譜の制作」です。
自分で採譜を始めたきっかけ
プロとしてサポートやレコーディングの現場に入るようになると、
「自分で譜面を用意しなければいけない」場面が増えました。
最初は、完全に自分用のメモとしての譜面でしたが、
次第にこう思うようになります。
「どうせ作るなら、自分以外の人が見ても分かりやすい譜面にしよう」
ここから、現在の「販売や配布を前提とした譜面づくり」が始まりました。
採譜で絶対に妥協しないポイント
- ポジション
ベースは、同じ音でも
「どの弦・どのポジションで弾くか」でニュアンスが大きく変わります。
現場で実際に弾きやすい運指・ポジションで書くことを徹底しています。 - リズム
リズムが曖昧な譜面は、どれだけフレーズが良くてもグルーヴが死にます。
「譜面を見た瞬間、そのままノリがイメージできる」ことを目標に、
細かいリズムも丁寧に拾っています。 - 構成のわかりやすさ
昔の自分のようにページめくりや繰り返し記号で迷子にならないように、
セクションやリピートの構造をできるだけシンプルに整理しています。

TABを作るときは常に「この譜面を手に取った人が、最短で気持ちよく弾けるか?」を自分に問いながら作業しています。
Finaleを使った制作プロセス
1曲のTAB譜を作るのにかける時間は、だいたい30〜90分(曲の難易度による)。
流れとしては、
- 曲を聴き込む
- ベースラインを採譜する
- Finale に打ち込み
- 自分で実際に弾いてチェック
- 段組みや記号の位置を調整し、見やすいレイアウトに整える
という手順で作業しています。
レッスンと教育観:まず「楽しいライン」まで最速で
これまでに、100名以上の方にベースを教えてきました。
一番多いのは完全初心者の方ですが、
それと同じくらいプロ志望の方も多いです。
初心者に対して大事にしていること
初心者の方に対しては、
「まずはベースが楽しいと思えるラインまで、どれだけ早く連れていけるか」
を一番大事にしています。
- 好きなバンドの曲を、簡単にアレンジしてサビだけでも弾けるようにする
- 「曲と合わせて音が鳴る楽しさ」をできるだけ早く体験してもらう
譜面や理論を詰め込む前に、
「音が鳴る楽しさ」を身体で知ってもらうことを優先しています。
プロ志望の生徒さんに伝えていること
プロを目指している生徒さんには、
- 基礎練習の徹底
- 譜面を“なぞるだけ”で終わらせず、自分でニュアンスを読み取って深掘りする習慣
を意識的に伝えています。
伸びる人・危ないパターン
レッスンをしていて感じるのは、
- 自分で先に練習を進めたり、
- 動画や資料を見て勝手に掘り下げていくような、主体的な人は伸びるということ。
逆に、
- 常に「答えを待つ」姿勢で、
- やることを全部決めてもらおうとする人
は、どうしても伸びが遅くなってしまう傾向があります。

レッスンでもブログでも、「自分で試してみたくなる」「もっと弾きたくなる」きっかけを渡せたらいいなと思っています。
「楽譜コンプレックス」だったからこそ伝えたいこと
自分自身、もともとは楽譜が大の苦手でした。
だからこそ、
「音程は、ゆっくりタブ譜を追っていけば、誰でも必ずできるようになる」
「本当に難しいのは“リズム”だから、そこを一緒に乗り越えよう」
というスタンスで解説や譜面を書いています。
リズムに関しては、
- 音符を“文字として読む”のではなく
- “絵として覚える”
- その絵とリズムをセットで身体に入れてしまう
という考え方で教えたり、記事にしたりしています。
実際に使うリズムパターンは、それほど種類が多くないので、
「一度整理して覚えると、一気にラクになるポイント」でもあります。
このブログで目指していること
{ブログ全体をイメージした画像・ヘッダーなどを挿入}
このブログを通して一番伝えたいのは、シンプルに言えば、
「独学でも、ちゃんとした譜面があればベースは長く楽しく続けられる」
ということです。
昔の自分のように、
- 間違ったTABや読みにくいスコアのせいで、
- やる気があるのに訳も分からず挫折してしまう
そんな人を、少しでも減らしたいと思っています。
そのために、
- 現場で培ったベースの知識・経験
- レッスンで見てきた初心者/プロ志望のつまずき
- 自分自身の「楽譜コンプレックス」の経験
をすべて込めて、正確で、なおかつ弾きやすいTAB譜を作り、
それとセットで分かりやすい解説を載せていきます。

「昔の自分」と同じところで止まっている人に向けて書いているつもりなので、ちょっとでも楽になるヒントが見つかったらうれしいです。
べーやんってどんな人?ちょっとした素顔
- 拠点は愛知。地元のライブハウスやスタジオでの活動が中心ですが、
案件によっては東京や関西に行くこともあります。 - 好きなジャンルは、J-POP・ファンク・ジャズ。
- ベース以外では、コーヒーとYouTubeが好きです。
練習前の一杯と、海外ベーシストのプレイ研究が日課になっています。
最後に:これからの記事の読み方
このブログの記事やTAB譜には、ところどころに
- 昔の自分の失敗談
- レッスンでよくある“つまずき”
- 現場でのちょっとした裏話
なども織り交ぜていくつもりです。
「あ、これ自分もやりがちだな」
「この譜面なら、挫折せずに最後までいけそう」
そんなふうに感じてもらえたらうれしいです。

気になる記事やTABから、ぜひ気軽に覗いてみてください。コメントや質問も大歓迎です!
これからも、べーやんをよろしくお願いします。

